デジタルラジオ推進協会は、設立以来2年間の準備期間を経て、平成15年10月10日午前10時実用化試験放送を開始した。受信機端末が市販されていない中での船出ではあったが、直後に開かれた民放大会で総務大臣および民放連会長がラジオのデジタル化について触れ、また、横浜でのA&Vフェスタの会場でのアンケートで半数以上の人々がデジタルラジオ放送の開始を知っていたと回答するなど、テレビに先駆けて放送を開始した意義は大きかった。
平成16年度、当協会は、受信機の開発・発売の促進とメディアの普及に向けて最大限の努力を傾注する。
デジタルラジオ放送の免許を持つ唯一の放送局として、既に開始した実用化試験放送を着実に実施する事は最大の責務である。そのために、送信・送出設備の安定的運用、維持に努める。番組については、各チャンネルが独自番組の制作・編成、新しい放送サービスの研究・開発を行うなどチャンネルの自主性を尊重しつつも、一方で編成委員会を通じてトータル編成方針の策定、大阪を中心とした共用コンテンツの制作・編成、著作権使用料への対応などを行っていく。また、放送番組審議会を遺漏なく開催することによって、随時普及に資する番組改定を行っていく。
受信機の出来るだけ早期の市場への投入を促すために次のような施策を積極的に実施する。まずは、受信環境の向上とサービスエリアの拡大のための送信出力のアップである。総務省と綿密に連絡を取りつつ、また隣接テレビチャンネルとの混信が起こらないように検証しながら、受信機発売等のタイミングを捉えて早期の増力を実現したい。増力後は、エリアを確定するため移動による綿密な受信測定を実施する。
また、平成15年度協会内に発足した受信機テストセンターを平成16年度も継続し、受信機開発に向けたメーカーの要望に積極的に応えていく。開発される受信機の著作権保護技術については、「RMP専門部会」で対応していく。
もう一つの事業の柱であるメディアの早期の普及に向けては「普及広報委員会」を中心に『デジタルラジオ』のメリットをアッピールしていく。既に開設している広報用のホームページの一層の充実を図るとともに、受信機の発売状況にあわせて、店頭・街頭キャンペーン、放送機器展やイベント会場でのメディアプレゼンテーション、各種媒体へのパブリシティなどを精力的に実施していく。ソフト(コンテンツ)、ハード(受信機)の需要動向調査、さらに受信機の無償貸与による番組モニターなどを実施し、デジタルラジオ放送の認知度を高めていく。
新しいビジネスモデルの構築や、CMによる安定的な事業運営は急速には期待できない現状に鑑み、当協会は効率的・効果的な事業運営に努めることにより、一層の経費の削減を図る。 |