平成15年(2003年)10月10日、社団法人デジタルラジオ推進協会が実用化試験放送を開始して5年目を迎えます。
平成19年2月には、東京地域の放送出力が2.4kWに増力され、受信可能エリアが拡大されました。また、平成18年(2006年)12月、デジタルラジオが受信できる携帯端末が初めて市販され、東京、大阪の両地域で一般ユーザーの視聴が可能となりました。その後、後続の携帯新機種が相次いで発売され、平成19年12月のKDDIの発表によれば、デジタルラジオ放送が受信可能な携帯端末は160万台となっています。この他に、USBタイプの受信機も4社から市販されています。
こうした状況の中で、平成19年度は、コンテンツの面でも、東京は春と秋に大幅な番組改編を実施し、大阪は共用・共同コンテンツ態勢を維持しながら魅力あるサービスの提供に努めて来ました。平成20年度は、これまで以上に一般ユーザーの期待に応え、今後のデジタルラジオ推進のために、新たなサービスの開発も含めた更なる放送サービスの充実が重要な課題となっています。
その一方、平成19年6月、総務省の情報通信審議会情報通信技術部会「電波有効利用方策委員会」において、平成23年(2011年)以降のⅤ/U帯の周波数有効利用についての報告書がまとめられ、新しい周波数の割り当て案が答申されました。
これを受けて、同年8月、総務省の「携帯端末向けマルチメディア放送等の在り方に関する懇談会」が設置され、今後検討すべき課題についての提案募集や、関係諸団体などのヒヤリングが実施され、平成20年5月に予定される取りまとめに向けて現在、審議が続けられています。同懇談会の審議により、今後のデジタルラジオの方向性が示されることになります。
また、平成18年(2006年)度から、地下街などにおけるテレビやラジオの情報伝達手段の確保に寄与するための新規事業として、国の補助金の交付を受けた公益事業「地下街電波遮へい対策事業」を、東京と川崎,大阪で実施していますが、平成20年度も、新たな遮へい対策事業の推進が求められています。
こうした状況のもと、平成20年度は、デジタルラジオの本格的な放送の実施に向けた、さまざまな課題に取り組む最も重要な時期を迎えます。
そこで、社団法人デジタルラジオ推進協会は、引き続き、放送設備の保守・点検の強化を図り、実用化試験放送の安定的運用を確保するとともに、平成23年(2011年)以降の電波有効利用の方向性を見据えながら、関係する事業者、団体などと密接に連携して、有料ダウンロードサービスなど新たな放送サービスの拡大や受信機発売の環境整備などにも積極的に取り組み、デジタル放送ならではの本格的放送サービスに向けた普及推進活動を進めてまいります。 |